夏休み。



灯side


今日は涼平と花火をすることになった。

涼平と歩いて庭まで向かう。

涼平と付き合ってからさらに一緒に遊ぶことが多くなった。

その度に時間が流れるのが早く感じる。

涼平と線香花火勝負をすることになった。

「ねぇ、涼平、私ね、花火みたいな恋をしたいなって思ってたの」

「そっか」

「花火って言われたら思い浮かべるのは、打ち上げ花火だけどさ、私は線香花火が好き」

「打ち上げ花火は一夏で弾けて終わる印象があるじゃない?」

「これでも私は一途だからさ、線香花火みたいに一緒になって、心中じゃないけど一緒に落ちて終わりたいなって思ってるんだ」

「だ、だからさ、これからも一緒にいてね」

「もちろんだよ」

重い発言にも笑って返事してくれる涼平のことが私はやっぱり好きだ。