「____ねえ、涼平ちょっといい?」

「うん、どうしたの?」

どうやら聞こえてくれたみたいだ、聞こえてしまったようだ。

ここまできたらもう引き下がれない、有耶無耶にはできない。

「学校でさ、私と花織の噂、聞いた?」

「__うん」

「そっか、」

「あの噂ながしたのね、多分純花なの」

「わかんない、違うかもしれないけど、純花が転校してきてすぐだから」

「そうかもしれないって思って」

声が震えて所々掠れてしまった、聞こえたかな、聞こえてないといいな、もう一回は言いたくないな。

でもそこまでしても言えなかった、涼平が好きだってバレてからなんて。