「ほんと?!じゃあ、一緒に花火大会行こう?」

「うん、他に誰か誘うの?」

誰を誘うと聞くでもなく、勘違いをしないように、でも2人で行けるように答えた。

____2人きりで行きたいなんて、言えるはずがない。

「2人で行こうよ」

「______え?」

しまった。声が。

「あーー、ごめん、嫌だったか?」

そんなことない。嬉しい。ずっと望んでいた。

純花から見たら私はさぞ惨めだろう。

でも、これが幼馴染の特権だ。

「そんなことない!!!」

思ったより大きい声が出た。

一瞬だけ周りが静まりかえる。

顔に熱が集まる。