「あーあ、悔しいなぁ」

私は机に突っ伏して呟く。

「何が悔しいんだ?」

聞き覚えのある声が聞こえてくる。

貴方が好きなんです。なんて、言えるわけもないので顔をあげる。

やっぱり声をかけてきたのは涼平だった。

「彼女と喋ってればいいのに」

ぶっきらぼうに、小さな声でつぶやいた。

「え?なんか言ったか?」

地獄耳かよ。

「いや?別に何も」

適当に誤魔化す。

「そうか」

納得してくれたみたいだ。