|
☆
|
☆
|
☆
|
ついに本物の執事になる当日。
俺の身長の2倍くらいある門の前に立って、深呼吸してからインターホンを押した。
「おはようございます。今日からお仕えする新河 想(あらかわ そう)と申します」
「はい、ただいま」
別の執事さんであろう方が応答してくださった。
少し安心したのもつかの間、門についていた重そうな柵が開いた。
と思ったら、とてつもなく広い庭に、真っ白のワンピースを着た少女がいた。
とても綺麗で儚くて、白が似合う女の子だった。
___初めて会うはずなのに、よく知ったような姿だった。
遠くて、顔はよく見えない。
長く短い間見惚れてしまったような気がしてはっと我に返る。
やべえ、俺は執事なのに。
「どうぞ、こちらへ」
さっきの執事さんが案内してくださったので、ついていった。