やっとのことでタッキーが口を開いた。

「本当ですか?」

 轟は力強く頷いた。

「君たちのデビュー曲は『ロンリー・ローラ』よ」

「ヤッタゼ!」 

 叫んだタッキーがベスとキーボーにハイタッチを繰り返した。
 夢にまで見たことが現実になるのだ。
 喜びが収まるはずはなかった。
 誰もが顔を紅潮させて喜びに浸った。
 しかし、その輪の中から突然キーボーが抜け出して轟に近づいた。