その夜、彼女の夢を見た。
 ベッドにうつ伏せになっていた。
 横顔が見えたが、疲れ果てて寝ているようだった。
 机の上にはウエディングドレス姿の写真があった。
 前撮りの時の写真だろうか、その横には彼氏とのツーショット写真が飾られていた。
 幸せ絶頂の笑顔だった。
 招待者リストも置かれていた。
 式次第もあった。
 毎日何度も目を通してその日が来るのを待ちわびていたのだろう。
 でも、その日は来ない。
 永遠に来ない。
 永遠に……。