開局したあとは認知拡大に取り組んだ。
 これにはREIZが全面的に協力してくれた。
 ホームページやSNSで積極的に専門局開設の発信をしてくれたのだ。
 その上、ロック専門局の認知拡大にビートローリングスとクイーン・クリムゾンがまたもや協力してくれた。
 そのお陰で一気に認知が広がり、多くのリスナーを獲得することができた。

 リスナーが増加すると当然のようにスポンサーが増え、収支に好影響を与え始めた。
 その結果、嬉しい報告に接することになった。
 FM局買収の投資回収期間が大幅に短縮されるという報告が経営企画室から取締役会に報告されたのだ。
 2.5年に半減できるという。

 会議が終わった時、胸のつかえがなくなっていることに気づいた。
 失敗した時の責任を取る心配から解放されたからだろう。
 気が楽になったこともあり、一時中断していた新人発掘の取り組みを再開することにした。
 REIZに続く有望な新人バンドを見つけ出して世界デビューさせるという夢を実現させなければならないのだ。