「どうかな?」

 キーボーの顔を覗き込むと、柔和な表情に変わった。
 彼は海でプラスチックごみを拾っている自らの姿を思い浮かべているようだった。

「サードアルバムの録音が済んだら、俺も一緒に手伝うよ」

 令が父親の肩に手を置いた。

「そうだな、それもいいかもな」

 キーボーは満更でもなさそうに笑った。