タッキーがニヤリと笑って口火を切った。

「君たちにはオリジナル曲がある。彼女たちはどうかな? 彼女たちはクラシックの名曲を現代風にアレンジして演奏しているだけだ。オリジナル曲はない。それに、麗華ちゃんは彼女たち七人全員を合わせたより美しい!」

 その瞬間、麗華は頬を染めたが、令が思い切り頷いた。
 するとベスが割り込んだ。

「もう一つ武器がある。REIZにはSEVEN ROSESにはない特別な武器がある」

 令を見た。

「超ハンサムな男性ミュージシャンという絶対的な武器がある」

 令は照れたが、今度は麗華が思い切り頷いた。

 んん、

 聞こえるように大きく喉を鳴らすと、四人の視線が集まった。
 それを一人一人見返してからきっぱりと告げた。

「勝負は下駄を履くまでわからない」