イントロが始まった。
 ギターがカッコ良かった。
 哀愁を帯びたフォークロックだった。
 それは誰も聞いたことがない曲だった。

 皆が目を上げた時、彼が歌い出した。
 上手かった。
 それに、メロディーが良かった。
 タイトルを探すと、『ロンリー・ローラ』と表示されていた。
 エンディングのツインリードギターがカッコよかった。

 曲が終わったと思ったら、次の曲が始まった。
 今度は全員が画面に注目した。
 曲名が表示された。
『言葉はいらない』
 バンド名は『ビフォー&アフター』で、作詞作曲は『スナッチ』だった。
『ロンリー・ローラ』よりハードなフォークロックだった。
 これもカッコ良かった。