曲が終わって、現実に戻った。
いつまでも浮かれているわけにはいかなかった。
無理矢理仕事モードに切り替えると、
段ボールの中にチラシのような物が入っているのが見えた。
手に取ると、プロモーション案と書かれていた。
そこには具体的な販促の内容とスケジュールが記されていた。
その下に目を移すと、〈問い合わせ先〉とあり、
そこには担当者:轟響子と書かれていた。
それを見た途端、解決の糸口が見えたような気がした。
そうだ、彼女に相談しよう。彼女ならなんとかしてくれるかも知れない。
祈るような気持ちで黒電話に手を伸ばし、企画部の直通ダイヤルを回した。
呼び出し音が5回鳴ったあと、轟が出た。
ちょっと緊張したが、スナッチだと気づかれないように落ち着いた低い声で自己紹介をし、用件を話した。
『ロンリー・ローラ』の販促を成功させるためになんとしても解決したいと訴えた。
「わかったわ。どういう結果になるかわからないけど、とにかく上司に相談してみるわ」
轟はNOとは言わなかった。
営業部長の対応とは明らかに違っていた。
「お願いします。なんとかよろしくお願いします」
受話器を耳に当てながら、何度も頭を下げた。
いつまでも浮かれているわけにはいかなかった。
無理矢理仕事モードに切り替えると、
段ボールの中にチラシのような物が入っているのが見えた。
手に取ると、プロモーション案と書かれていた。
そこには具体的な販促の内容とスケジュールが記されていた。
その下に目を移すと、〈問い合わせ先〉とあり、
そこには担当者:轟響子と書かれていた。
それを見た途端、解決の糸口が見えたような気がした。
そうだ、彼女に相談しよう。彼女ならなんとかしてくれるかも知れない。
祈るような気持ちで黒電話に手を伸ばし、企画部の直通ダイヤルを回した。
呼び出し音が5回鳴ったあと、轟が出た。
ちょっと緊張したが、スナッチだと気づかれないように落ち着いた低い声で自己紹介をし、用件を話した。
『ロンリー・ローラ』の販促を成功させるためになんとしても解決したいと訴えた。
「わかったわ。どういう結果になるかわからないけど、とにかく上司に相談してみるわ」
轟はNOとは言わなかった。
営業部長の対応とは明らかに違っていた。
「お願いします。なんとかよろしくお願いします」
受話器を耳に当てながら、何度も頭を下げた。