《呪いの黒電話》

「ちょっと怖い話になるんだけど聞く?」
と、桃音から切り出した

「何?」
そう聞き返した瑞恵

桃音「私も噂で聞いた話だからその後はわからないんだけど」

瑞恵「え、なに?」

桃音「「呪いの黒電話」って知ってる?」

瑞恵「呪いの……黒電話?」

桃音「そう。呪いの黒電話」

瑞恵「知らない、どんな話なの?」

桃音「ある夫婦がアパートに引っ越してきたんだって。」


「そしてその日の夜から変なことが起きたの」














ある夫婦がアパートへ引っ越してきた

18:40

夫「やっと大方片付いたな」

妻「そうね。少し疲れたわ、ご飯にしましょう」

夫「そうだな」

引っ越してきたその日の真夜中




23:47





日付けが変わろうとした時






☏ じりりりり…





じりりりりり…





夫「ん…なんだこんな夜中に」


時計を見ると0時を回ろうとした時だった
夫が起きてから妻も続けて起き上がる。


妻「お隣さんかしら?」

夫「多分な。出ないのか?止まらないな」

妻「そうね」



その日は気にしないで寝ることにした



そして次の日から何日もの間
電話の音が鳴り止まず






☏ じりりりりり…



じりりりりり…







そして夫が

夫「こんな毎日立て続けだとイライラするな」

妻「そうね、明日大家さんに聞きに行きましょう」







夫はあぁと言い、次の日大家さんの所へ






ーーー次の日のお昼前ーーー





コンコン

「はーい?」


夫「こんにちわ。ちょっとお伺いしたい事がありまして」

大家「なんでしょう?何かお困り事が?」

妻「えぇそうなんですよ」

夫「引っ越して来たその日から毎晩隣からで電話の音が続いて寝不足なんですよ」

妻「大家さんからなにか警告してくれませんか?」

大家「あー…」

夫「どうしたんですか?」

大家「……〇〇(夫)さんの隣は今誰も住んでないよ。3年ほどね……」


夫・妻「「えっ?」」

夫婦は一瞬目を合わせ
驚きのあまり言葉も出なかった


大家「……」

夫「すいません。ありがとうございました」

妻は頭を下げ挨拶をする

大家「……悪いわね……」









瑞恵「え、大家さんが分からないってやば笑」

桃音「でしょ?笑それでその後ね」



瑞恵は話の続きに耳を傾けた










夫婦はしばらく無言が続いた



妻「誰も住んでないなら……一体…」


夫「そうだな……」


そしてまた沈黙









電話が鳴る時間帯は前後はあるけど
24時前後から2時すぎぐらい




今日は真夜中1時40分





☏ じりりりりり…




じりりりりり…




夫「……今日もだな」


妻「……えぇ」



すると夫が違和感を覚えた





夫「……?待てよ?隣からじゃない!この壁の中から音が聞こえるぞ!」

妻「そんな!」

夫「壁を壊してみよう」


そう言った夫は妻からハンマーを受け取った


夫「壊すぞ」


妻はえぇと頷く






バンッ ドンッ


と、壁を壊す音が響く








すると






夫「……これだ」

妻「……っ」



夫「っ!これ線が切れてるぞ!」

妻「えっ!?……お…札?」

夫「出てみようか」

妻「ちょっ……」



夫が電話を出たとき







????「☏ ☏ ☏ (00.05)」


息が荒い声が聞こえてくる



そして





????「☏ (やっと……出たなぁぁ……)」





夫「!?ぎゃああああああっ!?!?」





耳から血を流し白目を向いて息絶えた



妻「もしもし……もしもし……」





妻「もしもし……もしもし……もしもし……」












瑞恵「それからどうなったの?」




桃音「旦那さんはそのまま亡くなって」


「奥さんの方はショックでノイローゼになって
精神を崩壊させて入院」



瑞恵「え〜怖いなぁ……」

桃音「でしょ?私も噂で聞いた時はびっくりだもん」







突然電話の音が響く





☏ じりりりりりりり……



2人「「きゃーーっ!?」」



桃音「え、何……知らない番号」


瑞恵「嘘!?私もよ!!」

桃音「出てみよう」

瑞恵「え、ほんとに出るの?」

桃音「2人一緒に出れば大丈夫だよ」








????「(やっと……お前も出たなぁ……)」









その後2人は電話に出てしまった








そのまま死んでしまった







その電話は





もしかしたら







出てはいけない














呪いの電話だったのかもしれない







…………