(ひつじ)の制服姿、可愛いんだろうな〜 〉

〈せいふくってなーに?〉

〈学校によってそれぞれ違うんだけど、同じ学校に通う人達皆お揃いの洋服を着るの。
とっても可愛いのよ!〉

〈へ〜!ひつじもかわいいのきたい!〉



元から持病で入退院を繰り返していたというお母さん。

水色の入院着を着てベッドの上でお母さんの膝の上に座る私。

入院生活の中で、私とお母さんの会話はいつもそのベッドの上が当たり前だった。

薬の副作用などで辛い日々を過ごしてたはずなのに、私の前ではいつも笑顔を絶やさなかった。


私の過去での記憶は、お母さんと会話した記憶のみ。


施設で育った期間の記憶は全く無い。


中学卒業してからは記憶が無くなることはほぼ無くなった。


普段の疲労のせいなのか、必ずと言っていい程に土日や祝日の夜はどこにも出かけることがない為、バイトが終わって家に帰るとすぐに寝てしまう。

1度寝ると翌朝まで目覚める事は無い。




「ただいま、お母さん」



朝の9時に家を出てから13時間後の帰宅。


基本的にご飯代はなるべく浮かせれるように自炊してるけれど、昼と夜はバイト先のまかないで補ってるから作る手間が省ける。

家に帰ってお風呂入って、課題を終わらせてあとは寝るだけ。


平日はこの生活が主なルーティン。