「当たり前だよ!どうせ似合ってないんだから、見せようなんて思わないし」




それこそ大輝になんて言われるか。





「違います。似合いすぎてるから、他の男に見て欲しくないんです。先輩の水着姿みたらどんな男でも先輩に惚れますもん」




どんな男でもって、そんな大袈裟な。




「なので見せないでください」





「分かった……」




心配しすぎなんだから……。




「約束ですからね!破ったら……」




話の途中で、音羽の耳元にそっと近寄り――





「お仕置するよ?」




「っ……!!」




痺れるほどの甘い声で、太陽よりも体の熱の方が高くなりそうだ。




「……」




「……」




耳元から離れ、向かい合った時の彼の目はまるで狼だった。