まぁ……いっか。




モヤモヤは店主の声でかき消されていった。




――未来屋side



「うーんっ……美味しい!」



段差のある石畳の上でまるで幼子のように、無邪気な笑顔でかき氷を食べる俺の愛しい人。



「久しぶりにかき氷食べます」



「私も、小さい時に食べて以来だよ。夏の暑さにはかき氷だね!美味しいっ!」




「そんなにイチゴ味美味しいですか?」




「うん!あっ未来屋くんも味見する?」



今使っていた匙でイチゴ味のかき氷を差し出す音羽。



「いいんですか?」



「うん、おいしいよ」



いや、そういうことじゃないんだけどな……。