「……っ」


音羽を見て目を見開き、立ち尽くす末来屋。



「どう?私が腕によりをかけて着付けしたんだよ!」


どや顔をする光里。



「…………」


「?……末来屋くん?」



さっきから何も話さないけど……まさか似合ってない?!



「やっぱり似合ってないよね……ごめん、すぐに私服に着替えてくるからっ」



急いで踵を返す。



「ちょっ、お姉ちゃん!?」



パシッ――



「待って……」



それまで何も言わなかった末来屋に腕を掴まれる。


「え?」



「すみません、不安にさせて。似合ってないわけないです。綺麗すぎて言葉に表せなくて……」




「っ……!」



お互い顔を真っ赤にして俯く。