「移動しよう!」



急いで未来屋の手を掴んでその場を去る音羽。






〇学校・図書室



「ふぅ……」



あと少しで学校の全女子から目の敵にされるところだった。



「すみません……先輩とのデートが嬉しすぎて舞い上がっちゃいました」



耳としっぽを垂れさげて明らかに落ち込む子犬な未来屋くん。



「別に怒ってるとかではないから!だから落ち込まないで!」



「本当に怒ってないですか?」



グハッ――



上目遣いが完璧すぎる……。




「怒ってないよ」



「良かったぁ……」