「あっありが……と……う……」




咄嗟に出た言葉はお礼だった。こういう時になんて返せばいいのかなんて私には分からない。



こんな特別可愛いわけでも美人なわけでもない私を彼は彼氏にと立候補してくれたけど、一体いつからどんな理由で彼は私を好きでいてくれたんだろう。




『ブスなお前を好きになるやつなんて、居るわけないだろ』


小さい時に言われた言葉が頭をよぎる。



「先輩？どうかしました？」


「ううん……なんでもない」



もしかして、遊ばれてるとか？よくある年上の女性に憧れる的な？




臆病な私は素直に彼に聞けない。彼とのこの信頼関係が崩れるのを恐れているのかもしれない。まだ出会ったばかりの彼と――