「お姉ちゃん!」



「なに?」



「こちら未来屋 叶くん。お姉ちゃんの彼氏候補連れてきました!」



「…………はぁ!?!!??!」


突然私の部屋に来た妹は彼氏候補とやらを連れてきた。



突然の事で頭が回らないけど、そもそも私みたいなのを好きになる人なんているわけがない。私が誰かを好きになるなんて相手が不快になるだけだ。



こんな風に考え始めたのも幼なじみからの一言が始まりだった。





ある日突然、砂浜で遊んでいた私に一言。



『ブスなお前を好きになるやつなんて、居るわけないだろ』



それからその一言に囚われ続け、本当に私を好きになる異性なんて居ないと、まぁ……自分でも思っている。




そんな私がこれから恋をするなんて思いもしなかった。



妹が彼を連れてくるまでは――