咄嗟に言い訳するが、全員の目がこちらへ向いて言葉が途切れてしまった。
「そっか。元々呼ばれてないのに来たんだ」
しのぶがクスッと笑う。

「それじゃ椎名がなに言ってもわかんねぇよなぁ」
英明が哀れみを含んだ目で見る。

「それでオーディションに参加できるとか、ずるいよね」
春美が怒りを含んだ声で言う。

「ま、どうせ途中でリタイヤするでしょう」
重人がメガネの奥の目を細めて言う。
やめて。
どうしてそんな目で私を見るの？

どうしてそんなことを言うの？
これじゃまるで、私が変みたいじゃない……！

「もういい。ほっといて、続きをしよう」
直樹が冷たい目で私を見て、そう言ったのだった。