まるで椎名の七つ道具だと関心している間に、両腕を椅子の背に回された。
そして左右の親指同士が結束バンドで止められる。

ギュッと絞られると痛みを感じて、指先への血流が滞るの感じた。
それから椎名は大きめの結束バンドを使って私の足首と椅子の足を丁寧に固定していく。

「これ、なにをするの?」
「ふふふ。まだ秘密」
椎名はまるでいたずらっ子みたいにウインクしてそう答えた。

直樹と千佳も同じように拘束されて私たちの準備は整ったようだ。
それから椎名はまた教卓の下からなにかを取り出した。
それは黒い袋で、巻物みたいにクルクルと巻かれて紐で閉じられている。

椎名は私たちの前の机でそれを広げて見せた。

巻き物みたいな袋の内側には大小様々なポケットが付いていて、その中に大きなハサミやメス、のこぎりなんかが入れられていた。