これは謝るようなことじゃない。
椎名に言われてやっている友達オーディションなんだから、楽しまなきゃ。

ジリジリと春美と距離を縮めると、春美が最後の力を振り絞って蹴りを繰り出してきた。

だけどこんなに震えている足では力が出ない。
春美は片足立ちになった瞬間によろけて尻もちを付いてしまった。

私はすぐにそんな春美の上に馬乗りになって動きを封じた。
春美が両手をバタバタと動かして必死に抵抗するから、カッターの刃があちこちに当たって春美の手や腕から血が吹き出した。

「おとなしくしてないと、痛い思いが増えるだけだよ?」
と、諭してみても聞いてくれない。

私の下で春美は必死にもがき続けている。
仕方ないので私は潔く春美の首にカッターナイフを突き立てることにした。

「いや!いや!」
悲鳴を上げて自分の首を守ろうと必死に腕で隠してくる。
「もう、邪魔しないでよ」