奈美は塩酸のビンを黒い袋に入れて化学室を出たのだった。
教室へ戻る途中でライトとして使ってたスマホが震えて確認すると、家からの電話だった。
きっと、私が家を抜け出したことに気がついたんだろう。
バレないと思っていたのに。
と、つい舌打ちしてしまう。
いけない。
椎名はこんな風に舌打ちするような友達はいらないと言っていたんだっけ。
私は家からの着信を無視して階段を上がり始めた。
しつこくなり続ける電話は諦めたように途中で切れた。
教室の明かりが見えてきたとき、私はスマホの電源を落としておくことにした。
これ以降にまた校舎内を歩くことがあれば、そのときにまた電源を入れればいい。
「ただいま」
教室のドアを開けると椎名が微笑んで出迎えてくれた。
それだけで心が踊り、嬉しい気持ちで体ごと舞い上がってしまいそうになる。
教室へ戻る途中でライトとして使ってたスマホが震えて確認すると、家からの電話だった。
きっと、私が家を抜け出したことに気がついたんだろう。
バレないと思っていたのに。
と、つい舌打ちしてしまう。
いけない。
椎名はこんな風に舌打ちするような友達はいらないと言っていたんだっけ。
私は家からの着信を無視して階段を上がり始めた。
しつこくなり続ける電話は諦めたように途中で切れた。
教室の明かりが見えてきたとき、私はスマホの電源を落としておくことにした。
これ以降にまた校舎内を歩くことがあれば、そのときにまた電源を入れればいい。
「ただいま」
教室のドアを開けると椎名が微笑んで出迎えてくれた。
それだけで心が踊り、嬉しい気持ちで体ごと舞い上がってしまいそうになる。