「まさか間接キスを自分からさせるとはなぁ」

「……な!?」



 言われて気づいた。

 けどもう遅い。

 後になって、体が急速に熱くなった。



「えっと…その……」

「なはは、可愛いなぁ」

「か、からかわないでよ!」

「ん?からかってないで?ホンマの事やもん」



 サラリとそんな事を言われると、余計に体が熱くなった。



「も、もうしないからね!」

「えぇー!?それは堪忍したってや」



 ふいっとそっぽを向くと、慌てて謝る真くん。

 正直に言うと、そのやり取りが楽しかったし、また卵焼きをあげようかなと思ってしまった。