「じゃあ、せっかくカレカノになったことやし、名前で呼んでな?」

「し、真くん?」

「へへ、これからよろしくな、蛍」



 今度は優しく手を握られた。

 ニシシと悪戯っ子のように笑う彼に、思わずクスッと笑った。



「よろしくお願いします。真くん」



 これが私と、雨夜真くんとの出会いだった。