「ちょっと聞いてる? このメガネ外してみせてって……」

「……やめろ」


え……?

豪神くんが女の子の手を振り払って、あたりがしーんと静まる。

女の子も、驚いて言葉を失っているみたいだった。



「触るな、女子は俺に関わるな」



冷たい声で、そう言い放った豪神くん。



「ひどいっ……! そんな言い方しなくても……」

「地味なくせに生意気すぎ……! せっかく話しかけてやったのに!」

「最低! もう行こ!」



女の子三人組は、怒って豪神くんの周りからいなくなってしまった。

しょ、初日から、大丈夫かな……。



「何あいつ。女子は俺に関わるなとか、何様って感じ」

「言われなくても関わらないよね」

「特待生かなんだか知らないけど、暗そうだし、勉強しかしたくないんだろうな」