小野さんは、ある神社の前で自転車を止めた。


僕も横に自転車を止めて、小野さんと一緒に鳥居をくぐって、手水舎で手と口を清めた。


境内の前に立つと、小野さんは財布から小銭を取り出して、賽銭箱へ投げた。


僕も同じように、財布から5円玉を取り出して、賽銭箱へ投げた。


二礼二拍手。パンパンとオノマトペ。


僕は神様に、このもうすぐが、もっともっと続きますように祈った。


もっともっと。それはきっときっと無理なのに。