「やあ、親友」


と僕に一人の男の人が声をかけてきた。


白髪で、猫耳パーカー姿で、目は外国人のように青かった。


「親友、キミはカフェをやっているんだよね。実はさっきキミの部屋にお邪魔してきたんだ。なかなか趣味がいいじゃないか。僕は好きだな、ああいう空間」


「は、はあ……」


僕は呆気にとられた。初対面なのに、馴れ馴れしいし、それに「親友」という呼び名。


「でも、僕の部屋もなかなかのもんだろう?」


そう白髪の猫耳パーカーが言った。


「まさか、あなたが?」


「ああ、ホストだったのに自己紹介がまだだったね。僕がレイ・ジェラルドさ」