いや、とも思う。 パンを焼くとは言っても、生地からこねているのではなく、ただトーストを焼いているだけなんじゃないだろうか、と。 でも、仮にそうだとしても、やはり終末がくるのを、何も憂いていない。 待ち焦がれているのだ。 「そんなにいいものだろうか」 僕は考える。そして、本田さんのあの素敵な笑顔が浮かぶ。 無性に本田さんに会いたくなった。