「結構混んでるね……」


清水さんは退屈そうに見えた。


それでも僕はなんとか、楽しまそうと頑張った。


けど、楽しまそうとすればするほど、空回りして。


結局、マグロの水槽にたどり着いた時には、清水さんはスマホをいじって、水槽を見向きもしなかった。