そんな私をみて兄は困ったような顔をして、手を引っ張っり、部屋から私と出た。 乱暴的ではなくて、温かくて優しい手。 いつの間にか外のベンチ前に来ていた。 ……座れってことかな? 私は無言で座ったが、兄は下を向き無言で立ったまま。 『……彗…座ったら?』 昔は《お兄ちゃん》だったけど、今は《彗》。