立てたロウソクに道が火をつけて


2人同時に赤いヒラヒラをかざすとあっという間に火の玉が出来上がる



ぱちぱちと音を散らして小さな花が咲いた



ちっちゃいのに華やかでそれでいてどこか寂しげな

そんな火花を見つめる




「綺麗…」



「な?結構楽しーだろ」




にっと、無邪気な笑顔を見せられて心臓が大きく跳ねる


笑った顔昔から全然変わらないんだから


背なんてとっくに私を追い越して、近くで見ると男の人なんだってわかるけど


少し明るいふわふわの髪も、笑った時に残るあどけなさも全部変わってない


だめだよ、これ以上近くにいたら

私たちはただの幼なじみなんだから



「つーか、鈴に話したいことがあってさ」



「え…?」



まってよ

そんな急に…

彼女が出来たって宣言されるの?