「私、りんご飴食べたい」
「その前に花火やろーぜ、ほら」
ピカピカのりんご飴に手を伸ばしたのに、持たされたのは線香花火
線香花火、やるのいつぶりだろ?
手持ち花火なんて久々にする
「なんで線香花火ばっかり買ってきたの?」
「仕方ねーだろ、夏も終わりでこれしか売ってなかったんだから」
ちらっと見えた袋の中は線香花火ばっかりが入っていて思わず聞いた私に道は訝しげな表情をした。
「そっか、夏休みももう終わりかぁ」
「案外やってみたら楽しーかもだろ?これもさ」
まぁ、確かに
夏の風物詩だったりするんだっけ
難しいことはよくわかんないけど、私はただ
道と2人で花火ができるなんて思ってなかったから
すごく嬉しいようで、悲しいよ