豹牙くんの圧に耐えきれず私は静かに頷いた。


頷いたことを確認すると豹牙くんは莉緒菜ちゃんを見て「いいよね」と問いかける。


怯えるように頷いた莉緒菜ちゃんには何が見えていたんだろう……?



それにしても一緒に帰るなんて急にどうしたのかな。


いつもは私が誘わないと一緒に帰ることはなかった。



誘っても部活とか、生徒会とか理由をつけられて一緒に帰ることは少なかったのに……。



でもこれはお母さんのお願いであって豹牙くんは一緒に帰りたくないだろうな……。


きっと妹扱いだったんだ。




今までも……。



「莉緒菜ちゃん。やっぱり今日別れようと思う」