充希Side

こんなことがあっていいのだろうか。

酔っ払い同期のおかげで彼の部屋に入ってしまった。

物が少なくて、とてもシンプルな部屋だった。

突然こんなことになって、

きっとたくさん気を遣わせてるよね。

本当にごめんね…。


とうとう起きてるのが類と2人だけになったとき、

彼にお礼を伝えた。

「類、今日はたくさん迷惑かけてごめんね。

 突然お家泊めてくれてありがとう。

 おやすみなさい、また明日ね」


次の日、寝起きのブスさと

お風呂に入ってないことが申し訳なさすぎて、

私は早々に帰宅した。

恥ずかしいし、汚いし、幻滅されていないだろうか。

泊まらずに帰ればよかった、

でもそしたら類の家に行けなかったし、

嬉しいような、悲しいような。

複雑な気持ちだった。