1年目 秋

充希Side


このために会社に行っていると

言っても過言ではない時間がある。

それは1日1回必ず彼を近くで拝める昼休憩だ。

美生が声をかけてくれたおかげで

同期でテーブルを囲んで毎日食べている。

大人数なので隣同士になれない日も多い。

それでも、近くになれたときに話す短い会話が

この時の私には貴重だった。

「今日もお疲れ様~あと半分だね」

「……お疲れ様です」

もちろんこれ以上彼と話すことはほぼないが

明るい同期達との会話は毎日とても面白かった。

一緒の空間にいれる、

それだけのことがとても嬉しかった。

気持ち悪いこともイタイことも自覚済みなので

責めないでいただきたい。