そうだよね、使い捨てだもん、捨てるよね

でもこうやって太志さんが捨てたのを見ると終わりかもって思ってしまう…

どうせならまだ置いておいて欲しかった。

泣かない、もうメイクしたから…姫乃はゴミを集めて捨てに行った。

ごみ捨てから戻ってくるとそろそろ出る?と言われて鞄を持ち玄関を閉めた。

太志さんの車に乗り、この前下ろしてもらったところでいいよと姫乃は告げた。

車を降りると「じゃあ、また」とお互い言って手を振ってわかれた。

ちゃんと普通に喋れてたかな…



「姫乃、姫乃ってば」

「へっ」

「こぼすよ」

「え?あっ」

社食でラーメンを食べていた姫乃

隣には満里絵がいつの間にか座っていた。

「いつ来たの?」

「さっき、声かけたじゃん」

「ごめんね」

「ねぇ、いつもラーメン食べる時は紙ナプキンを前にはさむじゃん」

「あっ、そうだ、忘れてた」

姫乃はもう半分は食べてあったが紙ナプキンを首元に挟んだ。

「で?」

「ん?」

「歓迎会はどうだったの?」

「あー」

歓迎会っていつだったっけ、月曜日か、あれから凄く濃い時間があってあんまり記憶が…

「お寿司だよ、うまくごまかせたの?正直に話したの?」

「…わかんない」