姫乃が開けるとリキッドタイプの真っ赤な口紅だった。
「ありがとう、嬉しい」
姫乃は手鏡を鞄から出すと塗ってみた。
「似合うよ、さすが俺(笑)」
「本当?派手じゃない?」
「姫乃の顔に合ってるし、着物でも洋服でも似合うよ」
「太志さんはその…キスで口紅がつくことは気にならないの?」
「あー、人にもよるだろうけど俺は拭けばいいと思ってるからな」
「ちょっと1回は押さえるね」
姫乃はティッシュを軽くはさんだ。
「ど、どうかな?」
「可愛い、ちゅっ」
太志さんはおでこに軽いキスをくれると口紅の上からキスをくれて舌が入ってきた。
「んっ…」
「優しく抱く、明日立てなくなったらやばいだろ?」
「やだ、いつものように抱いて、激しくてもいいの」
「全く可愛い事を言うよな」
「だって」
「わかった、はい、バンザイ」
太志さんに服を脱がされた。
2人でベッドの上に上がり、太志は何回も姫乃を抱いた。
いつの間にか2人は寝ていた…
姫乃はふっと目が覚めると身体を起こして座った。
「ぐすっ…」
我慢が出来なかった。
姫乃は手で口を覆って声を出さないように泣いた。
「ふっ……うっ……」
しばらく鼻をすする音だけが部屋に響いていた。