次の日の朝、姫乃は普通に起きれたので太志さんに
“大丈夫でした“
と送ると
“よかった、無理させたな“
と返信がきた。
姫乃は支度をして仕事に向かった。
ちゃんと前のあまり開いてないシャツを選んだ。
昼休みに社食を食べていると隣に後藤くんが座った。
「あっ、昨日のお金いくら?」
「千円でいい」
「いいの?私結構食べたよ?」
「いいよ」
姫乃は財布から千円札をだした。
あっ、これ、昨日太志さんにもらったやつだ。
何となく別の千円札に変えて後藤くんに渡した。
別に置いておくつもりはないのだが何となくもう少し持っていたかった。
「あのさ」
「何?」
「田辺さんの歓迎会、一緒に幹事してくれないかなって」
「うん、いいよ」
「じゃあ日にちと何が食べたいかだけ聞いてくれるか?後は俺が決めるから」
「うん!」
ご馳走様と手を合わせて立ち上がると
「痛たっ」
「大丈夫か?」
「うん、ちょっと今日は腰が痛くて…大丈夫、大丈夫」
後藤くんがおぼんを下げとくと言ってくれて甘える事にした。
姫乃は片手で腰を押さえながら社食を出ていった。