「そう、その人」

「仕事で会って?」

「ううん、違うの、先に1度会ってて配達に来てびっくりしたの」


「でも髪切った時…やっぱりあの背の高い男だったんだな」

背が高いイケメンて噂があったから後藤くんもわかっちゃうよね

「後藤くん…」

「西を傷つけて何で戻れるんだ?髪もあいつのためにエクステつけて黒く戻して長くして」

「私が勝手に髪は切ったの、彼は関係ないの、1週間のうちに色々あり過ぎたの」

「姫乃…」

「私は…一目惚れだったの、向こうもなの、休みも合わせたいし仕事も手伝いたい」


「意外…姫乃って尽くすタイプだったんだね」

「そうみたい、強引な人に惹かれた結果なのよ、『宮乃』の人達と会ってこの人達と『宮乃』の為に働きたいと思ったのよ、だからいずれは辞める」

「残念だ…」

「後藤くん、ごめんね」

「ずっと一緒に仕事をしたかった、半年で人の気持ちもここまで変わるんだな…」


1次会は時間になり店を出ると、この前満里絵が行けなかったから筒井くんのいきつけのBARに行きたいと言い出した。

太志さんと初めてあった場所…

「いらっしゃいませ」とマスターが声をかけて私達は奥に入っていった。

ふと右を見ると喫煙所に太志さんがいる。

えっ?どうして?