「あと金目当てじゃないことかな」
「そんなのわかるの?」
「わかるやつは着てる服とか時計とか、身につけているもので近寄ってきたりするんだよ、それも直感」
車も高級車だし口紅もブランドってわかるけどもう『宮乃』の息子さんて知ってたし、そういう事より私の為に迎えに来てくれたとかプレゼントとかがキュンとするのと姫乃は答えた。
「俺はロクな女に会ってなかったんだよ、だから姫乃に出会っちまったって言っただろ?」
「嬉しい」
あっ、そうだと太志はベッドに上がった。
枕元に置いてあるボックスティッシュを入れてある箱を振っているのだ。
「ティッシュ変えてないんだな」
「あ、うん、テーブルの方をよく使うからそっちのティッシュは変えてないかな」
ティッシュボックスを入れる場所を開けると中から最後の日にコンビニで買った避妊具が出てきた。
「持って帰ったんじゃなかったの?」
太志さんは私に見せた。
その箱には『宮野太志』とマジックで名前が書かれてあったのだ。
「あっ、マジック」
「そう、置いて帰った、ティッシュ変える時に気づくかなと思ったんだけどな」