それにデートが凛也さんへのご褒美になると言われると、キュンとしてしまう。

それに私も心のどこかで凛也さんとデートしたいと思っている。

きっと胸がキュンとしてしまうのも、デートしたいと思うのも、どちらも凛也さんに惹かれ始めているからで。


「想乃さん」


凛也さんに名前をもう一度呼ばれて、目を合わせるとさらに胸がキュゥっと締め付けられた気がした。

「バーでの演奏が終わった次の週の土曜日は空いていますか?」

凛也さんの問いに私は小さく頷いた。

その後は恥ずかしくてまた凛也さんの顔をちゃんと見れなかったけれど、凛也さんはどこか嬉しそうだった。