「最終日は希歩ちゃんの好きな物をごちそうしようかな」
「いいんですか? お忙しいんじゃ……」
「うふふ、その日はお休みだから大丈夫よ。何食べたい?」
「そうですねぇ……お肉かお魚か、迷いますね。秋恵さんの作る料理全部絶品なので」
「あらやだぁ、そんな。希歩ちゃんの卵焼きも絶品だったわよ〜。夫も涼馬もまた食べたいって言ってたし」
「えっ、涼馬くんが、そんなことを?」
「うん。卵焼き入れた日は毎回『英が作ったやつ?』って聞いてくるから。相当気に入っているのね〜」
最後に放たれた言葉に顔がボンッと熱を持つ。
私ってば、なにを照れているの。
気に入っているのは味つけ。私自身じゃないのに。
ブンブンと頭を横に振って熱を飛ばし、準備を進める。
──ピピピッ、ピピピピッ。
7時になったタイミングで、2階から目覚まし時計の音が聞こえてきた。急いで全員分の朝食をテーブルに並べる。
すると、ドアのすりガラス部分に人影が現れた。
「いいんですか? お忙しいんじゃ……」
「うふふ、その日はお休みだから大丈夫よ。何食べたい?」
「そうですねぇ……お肉かお魚か、迷いますね。秋恵さんの作る料理全部絶品なので」
「あらやだぁ、そんな。希歩ちゃんの卵焼きも絶品だったわよ〜。夫も涼馬もまた食べたいって言ってたし」
「えっ、涼馬くんが、そんなことを?」
「うん。卵焼き入れた日は毎回『英が作ったやつ?』って聞いてくるから。相当気に入っているのね〜」
最後に放たれた言葉に顔がボンッと熱を持つ。
私ってば、なにを照れているの。
気に入っているのは味つけ。私自身じゃないのに。
ブンブンと頭を横に振って熱を飛ばし、準備を進める。
──ピピピッ、ピピピピッ。
7時になったタイミングで、2階から目覚まし時計の音が聞こえてきた。急いで全員分の朝食をテーブルに並べる。
すると、ドアのすりガラス部分に人影が現れた。