腕を擦る青倉につられて、自分も全身に鳥肌が立ち、布団の中で身を縮こませる。


心霊体験も怖そうだけど、私にとってはこっちのほうが圧倒的に怖い。

それは取り乱すのも無理ないよ……。



「高校に上がってからは戦えるくらいには強くなったんだけど、今日みたいに倒せなかった日は1人で寝れないから、父さんと一緒に寝てるんだ」

「えっ、今も?」

「うん。今日は夜遅いからこっちに来たけど。ここだけの秘密だからな?」



と、自身の人差し指を口元に当てた青倉。


わかってるよ。誰にも言わないって。

聞いた側も数日間引きずりそうだから墓場まで持っていくつもりだよ。



「あぁ〜、話してたらまた怖くなってきた。なぁ、ももちゃん半分貸してくれない?」

「ええっ、嫌だよ。気持ちはわかるけど。そらくんは持ってきてないの?」

「急いでて忘れちゃったんだよ。なぁ頼む!」

「いやっ。そんなに心細いなら取ってくればいいじゃん」



……あ、しまった。