これ以上心配をかけないためにも、寝不足の根本的原因を打ち明けた。


昔、留守番中に落雷による停電を経験したことで暗所恐怖症になり、母と一緒に寝ていたこと。

中学に上がってからは自室で寝るようにしているが、1人だと不安が大きいため、豆電球を点けて寝ていること。


そして……。



「今も天気が良くない日はお母さんと寝てるんだ」

「じゃあ、ここでは電気点けて寝てるの?」

「……いや、消してる。家のと色が違うから落ち着かなくて」



英家はオレンジ色、青倉家は白色。

初日は点けていたものの、緊張も相まってか一睡もできず。2日目からはイルカの抱き枕を抱きしめて寝ている。



「もう数日すれば慣れるかなと思って我慢してたんだけど、もうすぐテスト始まるから……」



何もない時期なら、多少寝不足でも耐えられた。

だがタイミングの悪いことに、来週から中間テストが始まる。このまま不調が続くと最悪単位を落としかねない。


実家に間接照明があるので、使わせてもらえないかと頼んだところ……。



「なるほどね。ならさ──寝つくまで一緒にいようか?」