ちなみに青倉には初日に説明済み。


私は瀬那に話してしまったが、青倉は誰にも口外しておらず、今後何か尋ねられた際は話を合わせてくれるとのこと。


つまり、私達が同居していることはトップシークレットというわけだ。







「──委員長、開けていい?」

「はーい、どうぞ」



その夜。

布団の上で行っていたストレッチを中断してふすまに目を向けると、ノートを持った青倉が入ってきた。



「あ、寝るところだった?」

「ううん。ストレッチしてただけ。どうしたの?」

「古典のノート見せてほしいんだけど、いい?」

「うん、いいよ」



ノートを収納した棚に手を伸ばす。

が、しかし。



「……ごめん、学校に置いてきちゃったかも」



スクールバッグの中も確認してみたが、入っておらず。代わりにあったのは現代文のノートだった。



「本当にごめん。明日でもいい?」

「うん。いやー、委員長もうっかりミスすることあるんだな。いつもキチッとしてるのきつくねーのかなって思ってたから、ちょっと安心したよ」

「ははは……」