騒ぎを聞きつけたのか、生徒指導の先生が来てしまった。

険しい顔を浮かべる先生に動揺し始める生徒達だけれど、すかさず。



「先生！　あの人を捕まえてください！」

「俺らの委員長とクラスメイトをデマ記事で陥れようとしてたんです！」



瀬那と水族館ファンのクラスメイトが佐藤くんを指差した。

戦意喪失した彼の顔がみるみる青くなっていく。



「チッ、クソが……っ」

「あっ、こら待てっ！」



逃げ出した彼を生徒指導の先生が追いかけていった。



「ったく……ご丁寧に詳細まで書いちゃって。そのスキルをもっと他のことに使えばいいものを」



呆れたように溜め息をつくと、青倉は張り紙をビリビリと破いてゴミ箱へ。

厄介者がいなくなり、平穏が訪れた。


かに、思えたけれど……。



「あの……お2人は、どんな関係なんですか？」