和室に向かっていると、リビングのドアが開いた。
出てきたのは、髪を耳下で2つに結んだ女の子。と、彼女に抱っこされている茶色のワンちゃんが1匹。
「こんにちは、はじめまして。涼馬くんと同じクラスの英 希歩です。もしかして、妹さん?」
「はいっ。梨子って言います。この子はトイプードルのキュルくんですっ」
瞳をキラキラ輝かせて紹介してくれた。
小学6年生の梨子ちゃん。
今年で7歳を迎えるキュルくんとは幼稚園の頃から一緒に暮らしていて、先ほどまでリビングで遊んでいたのだそう。
トートバッグを床に置き、「はじめまして」と挨拶したのち、手の匂いを嗅がせた。
梨子ちゃんが言うには明るく社交的な性格で、初対面の人に会っても吠えることは少ないんだとか。
敵認定されなくて良かったと一安心して、キュルくんをひと撫でして和室に入った。
私の部屋と同じ六畳一間。
中心には焦げ茶色のちゃぶ台、端には折りたたまれた布団と、教科書やファイルがすっぽり収納できそうな黒い棚が置かれていた。
「この棚、使っていいの?」
「うん。元々は俺が使ってたんだけど、こないだ新しい収納買ったから。好きに使っていいよ」
出てきたのは、髪を耳下で2つに結んだ女の子。と、彼女に抱っこされている茶色のワンちゃんが1匹。
「こんにちは、はじめまして。涼馬くんと同じクラスの英 希歩です。もしかして、妹さん?」
「はいっ。梨子って言います。この子はトイプードルのキュルくんですっ」
瞳をキラキラ輝かせて紹介してくれた。
小学6年生の梨子ちゃん。
今年で7歳を迎えるキュルくんとは幼稚園の頃から一緒に暮らしていて、先ほどまでリビングで遊んでいたのだそう。
トートバッグを床に置き、「はじめまして」と挨拶したのち、手の匂いを嗅がせた。
梨子ちゃんが言うには明るく社交的な性格で、初対面の人に会っても吠えることは少ないんだとか。
敵認定されなくて良かったと一安心して、キュルくんをひと撫でして和室に入った。
私の部屋と同じ六畳一間。
中心には焦げ茶色のちゃぶ台、端には折りたたまれた布団と、教科書やファイルがすっぽり収納できそうな黒い棚が置かれていた。
「この棚、使っていいの?」
「うん。元々は俺が使ってたんだけど、こないだ新しい収納買ったから。好きに使っていいよ」