クラスメイト、声が爆音、騒がしい。

避けたかった条件に全て当てはまってしまうなんて……。


お互いに呆然としていると、「希歩ちゃん委員長さんだったの〜」と秋恵さんが朗らかな笑みを浮かべた。



「え、ちょっ、はぁぁ!? (はなぶさ)が来るって聞いてねーんだけど!?」

「あら、お母さんちゃんと言ったわよ」

「いつだよ!」

「晩ご飯の時。『わかったわかった、同い年の女の子が来るんでしょ』ってあなた言ってたじゃない」



怒りを露わにする青倉に説明し直す秋恵さん。

最初は眉尻を吊り上げていた青倉だが、思い出したのか徐々におとなしくなっていき、「あの時かよ……」とガクンと肩を落とした。


スマホゲームに夢中で肝心の部分を聞き落としていたらしい。

動画とか返信とかならまだしも、ゲームくらいは我慢しようよ。


時間問わず娯楽を楽しむ彼に溜め息をついていたら、再び玄関のドアが開いた。



「英さん、こんにちは」

「あっ、青倉くん! 久しぶり〜!」